みんなのSumi-eブログ

多彩なメンバーの楽しい投稿です!お楽しみに♪
MENU

大洋州の和紙

渋谷第四日曜教室の加藤です。

さて3月の記事ではSiapoという伝統的な生地作りで、
そのSiapoの原料となるU’aという木の内皮を剥ぐところまで紹介しました。

↓前回の記事
モアナの衣装の記事


今月はその内皮を引き延ばして生地へとしていく工程を紹介します。
Siapoは大洋州の和紙と言ってもいいほど、
生地を作る工程は和紙を作る工程に似ている気がします。
ただ和紙のように繊細ではなくて、もう少々丈夫な生地なため
工程も和紙作りに比べて荒いですが、
大まかな流れは似ているのではないでしょうか。


まずは剥いだ皮を水に浸して水分を十分に含ませます。

そして少し大きめの貝殻でその皮をこすって
少しずつ少しずつ引き延ばしていきます。
この工程がとんでもなく重労働なんです。

IMG_2951_R-9b0f8.jpeg

何度も何度も上半身を大きく使ってこすりあげます。


ある程度大きくなったら、
今度は別の貝殻でこすって生地から水分を絞り出します。

貝殻でこれだけこすっても破けないとは何て丈夫な木の皮なんだと感心します。
しかしまだ伸ばす工程はこれだけでは終わりません。


次は水分を抜いた木の皮をi'eという木の棒とtutuaという土台で叩いて
更に引き伸ばしていきます。
とても軽快にリズムに乗って小気味好く叩いていきます。

IMG_2961_R-fa020.jpeg


話は少々それますがサモア人のリズム感はとても素晴らしいものがあります。
サモアのダンスショーなどでは演奏者が木の棒で木の土台を叩いてリズムを作り、
そのリズムに乗って踊り手がダンスします。
きっとSiapo作りでのリズムのようにリズム感は
伝統的に日々の日常で育まれてきたものなのでしょう。

サモアのドラムの動画


高速なドラムが心地よいですね。

Siapoも日本の伝統工芸と同じで
今では作り手がとてもが少なくなってしまいましたが、
昔は村中でこの木を叩く音が聞こえていたのでしょう。

さて話を戻して、
i'eとtutuaで木の皮を叩いて十分に広げたところで
引き延ばし工程は終わりです。
ここで石で押さえつけて30分ほど乾かします。

伸びた生地はこんな感じです。

IMG_2964_R-bdf1b.jpeg


これで生地はほぼ完成です。

それでは来月まで完全に乾くまで30分ほど待ちますか。
次回はいよいよ着色工程です。
水墨画でいうとやっと画仙紙ができたところですね。


ではではまた来月。

猫パンチ

来月の頭から参加するグループ展に水墨画を出してみようと思いたち、家で制作していたら
ウチのお猫様が「ほれ、描いてみれにゃー」と言わんばかりにデデンと鎮座。

onekosama

ものっっっっっすごくワルい顔をしているのが気になりましたが、
それでは・・・と、描いていたら「運筆ワルいにゃー!」と猫パンチされまして、1枚ボツになりました( ノД`)
お猫様厳しいです(´・_・`)

なんとかかんとか出来上がったので、軸装して、6/3から下記ギャラリーにて展示いただける予定です。
谷根千散歩の途中とか、お近く寄られましたら、是非遊びにいらしてください〜♪

奇妙なキノコの展覧会
2017年6月3日(土)~11日(日)
時 間 15:00~22:00 ※最終日20時まで
休廊日 6(火)、7(水)
観覧料 無料

器の絵を楽しむ、そして学ぶ1

渋谷教室の安永です。

数年前からはまっていることがあります。
それは。。食器集め。食器の絵柄ってとっても素敵です。手書きだと書き手の息吹が感じられるのは水墨画と一緒。
とは言え、素敵な食器は高価なうえにすぐに割れちゃうのです。。。

毎日使いたいし、すぐに割れちゃうものにそんなにお金はかけられないよ~。
そこで!某オークションサイトで購入することを思いつきました。
出所は不明だし、本物かどうかもわからないのだけど、一期一会の楽しみがあります。

こちらは数年前に見つけてお気に入りの茶器
IMG_20170420_141423.jpg
白磁の上に赤い花が気に入っています。
蕾に金を使っているのも気に入っています。

同じお店で同時に買ったのがこちら
IMG_20170420_141459.jpg
やはり白磁の上に描かれた桜の花と薄い緑色の葉がとっても生えます。

こうしてみると、水墨画を描くためのヒントが器の中にあるように思えます。

Tomoko Yasunaga.゚+.(・∀・)゚+.






第二水曜午前クラスより

こんにちは鵬水です。
第二水曜午前クラスのお稽古風景です。
皆さん真剣そのもの!


今月は「梅」ですが、幹、花ともに皆さんとても良く描けていました。
枝は普通の雑木の枝のように描いてしまいがちですが、幹から出る角度にポイントがあります!

展覧会では以前梅をモチーフにした経験がおありだと言うNさんは、既にしっかり梅をマスターされており、オリジナルの梅のかたちを模索しておりました。


さて、今回の一枚はこれ
猫バカの私
ゆるい猫クッキーをいただきました。
なにやら丸い輪っかがついていて…


立つんですね~~~
こっち見てますね~
いゃなんとも惚けた表情の立ち姿にほっこり
この手の脱力系に弱い私


こんなクッキー写真を載っけて何が言いたいかと言うと
こう言ってはなんですが、猫型のクッキーなんて、作れますよね。
でも、自立させる事ができる輪っかをつけるアイデア!
※しっぽ用(なのか?)にもう1つ入ってました。

絵を描く時も同じだな~としみじみ思いました。
どんなに昔から描き継がれて来た同じ画題を描くでも、アイデア1つで斬新で現代的にも感じたり、素敵だな~と思う作品に出会った時に刺激されたインスピレーション、家に帰ってそのまま真似るのではなく、いかにそこからイマジネーションを広げて自分のものにできるか。
そんな事をふと思いながら、パクっ…
可愛いので暫く眺めてましたが、すぐに食べられてしまいましたとさ。。。

紙について

こんにちは、渋谷の基礎教室に通うカマローワです。

今日は紙についてお話したいと思います。

水墨画や書に使う紙のことを、ロシア語や英語でよくライスペーパーといいますが、
必ずしも稲藁が原料になるとは限りません。

どんな種類があり、原料、特質や持ち味等について調べてみました。

先ず、画仙紙についてですが、

画仙紙は宣紙と呼ばれる中国・宣州(宣城)産の上質な紙から由来し、現在、中国産
のものを本画仙、日本製のものは和画仙や和紙といいます。宣紙の原料は青檀の樹皮で、
藁を加えて作られた紙が現在に続く宣紙のもとです。
Pteroceltis_tatarinowii.jpg

撥墨の佳さ、墨の持ち味、墨色の変化よく表現できます。主な種類として、薄くて滲みやすい
一層画仙と、厚めでかすれやすい二層画仙があります。ハッキリした筆跡が残るので、魚の
鱗や鳥の羽、葡萄などを表現するときに使います。一筆画に適しており、逆に、二度塗りは
失敗の元です。

次に、和紙

和紙の原料としては楮、
kajinoki.jpg

三椏、
mitsumata.jpg

雁皮、
ganpi.jpg

竹、稲藁、麻などを使いますが、それぞれの含有量や製造工程により仕上がりや紙の質感
がだいぶ異なってきます。繊維を均等にさせるため、トロロアオイの根っこから出る粘液を加えます。
tororoaoi.jpg

楮紙(こうぞし)
梶の木の樹皮はら作られる丈夫な紙で、滲みが少なく、重ね塗りやぼかしに耐えます。
余談ですが、浅草寺の雷門にある大提灯は楮100%の和紙で作られています。
kaminarimon.jpg

麻紙
綱麻、大麻、苧麻などを原料として作られた紙で、厚さは1号~3号が水墨画で使えます。
白麻紙、黄麻紙、赤麻紙等があり、礬水引きと生があります。

雲肌麻紙
麻と楮を原料とする厚めで丈夫な和紙です。繊維が絡まって紙の表面が雲肌のように
見えることが、名称の由来となっています。心地よい滲みとぼかしができる紙です。
礬水引きと生があります。

竹紙
竹パルプを主原料とし、書道や練習用紙として使われるお手頃な紙です。

雁皮紙
雁皮でできている薄くきめ細かい紙で、模造紙に似ています。銅版画などでよく使われます。

様々な紙を入手し、実験を重ね、描きたい作品に最適な紙は必ず見つかります。
逆に、偶然に出会った紙に描いてみて、「本当に描きたかったのこれ!」という発見も・・・